救急看護師は、医療の最も緊張感ある現場と言っても過言ではありません。緊急事態においては、あらゆるトラブルに素早く対応する必要があり、対応者には特別なスキルが求められます。そこで今回は、救急看護師が備えておきたいスキルについてお話ししたいと思います。基本として、救急看護師は高い観察力・判断力を持つ必要があります。患者さんを診る際には、見た目や症状だけでなく、状況全体を素早く把握し、何が患者さんにとって最善かを判断する能力が求められます。そのため、教育と実務経験を通じて、医療知識を深め、緊急時に冷静に対応できる能力を養うことが大切です。
次に、コミュニケーション能力も非常に大事な要素となります。救急看護師は、患者さん本人だけでなく、家族や他の医療スタッフとも効果的にコミュニケーションを取る必要があります。それに加え、安全で質の高い治療を行うためには、情報を正確に伝え、信頼関係を構築することが欠かせません。そして、臨機応変な対応力も持っておきたい要素です。急患は予測不可能なものであり、状況も常に変わります。そのため、ガイドラインに従いつつも、その場その場で最適な判断を下す柔軟性が要求されます。このスキルは、知識だけでなく経験を重ねることで磨かれていきます。さらに、精神的な強さも求められるものです。命に関わる救急医療の現場では、時に悲しい結果に直面することもあります。そうしたつらい状況でも、次々に患者さんは運ばれてきます。救急医療の現場では、決して気を抜いたり、ミスしたりすることは許されません。それを理解し、自分自身の感情をコントロールしつつ、緊急事態に備えなければならないのです。